サクラ

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漆黒の闇の中… ハラハラと…音もなく 散りゆくピンク色の風の中に佇み かの人を想う… あの日、瞼に焼き付けた 決して振り返らない凛とした後ろ姿が… ハラハラと舞う花びらの潔さに似て ただ…ただ… 見送るしかできなかった 月日は流れたけれど あの夜と同じ ピンク色の風の中… 今宵…そっとまた… ひとり、佇んでみる またあの後ろ姿に逢えるような気がして…
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