再会

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…って思ったのに。 ガッ 「きゃあ!」 『!?』 ずざざっ 「…う」 『だっ大丈夫?』 石に躓いて橘さんが転んでしまった。 手を指し伸べても起きあがらない。 顔もあげない。 『おい、まじで大丈…』 「おい、いたぞ!」 「美桜ちゃん大丈夫!?」 やっべ見つかった! 早く行かねーと… 『立てる?』 「……」 やっぱり何も言わない… 『あーもう、 しょうがないな!』 ひょいっ 「きゃっ…」 俺は橘さんを抱きかかえてダッシュした。 それにしても… 軽すぎだろっ 「あの…おろして…」 『ごめん、 ちょっと我慢して?』 いまおろしたら大変なことになるっつーの! 後ろからは部員の叫び声聞こえるし… 「ふざけんな佐藤ー! お前もか!」 お前もかってなんだし! 「…ごめんなさい……」 橘さんが泣きそうな声でぼそっと呟いた。 『気にしないで。 とりあえず保健室向かうから。』 それから橘さんは黙りこんでしまい、 俺は追ってくる部員たちを撒きながら保健室に向かった。    
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