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―――…
「れいちゃん、れいちゃん?
なんで泣いてるの?」
『みんなが女の子みたいだって言うんだ、この名前…
ぼく嫌い、もうやだよぅ。』
「そんなこと言わないでっ!
ママが言ってたよ?
れいちゃんの名前はいい名前ねって。
わたしは好きだよ!」
『ほんと…?』
「もちろん!
わたしの名前ね、
美しい桜って書くんだけど、
ほら…こんなでしょ?
すり傷だらけだし、
おとこまさりって言われるし…
みおたって呼ばれるんだよ?
ひどいよねっ!」
『ひどい…ね。
でもみーちゃんだってぼくのことちゃん付けで呼ぶじゃん…。』
「わたしはれいちゃんのこと女の子みたいなんて思ってないもん!
だって女の子みんなれいくんって呼ぶから、
みんなと一緒はやなのっ!
わたしはれいちゃんの特別でしょ?」
『うん…特別。
じゃあみーちゃんだけは許してあげる。』
「うんっ、ありがとう!」
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