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「さーとーうー?」
げっ…西條先輩…!
「お前抜け駆けしたと思ったら何泣かしてんだあ?」
『いやっ、これは…
違うんすよ先輩っ…!』
待て俺が悪いのか?
そうかもしんない…けど!
先輩に恨まれる筋合いはねえ!
『みー……美桜!
逃げるぞっ!』
「へっ?」
俺は美桜と俺の鞄を掴んで美桜の手をとった。
「待って私走れなっ…
きゃっ!」
美桜をお姫さまだっこして一目散に保健室から逃げた。
美桜って呼んだことと、
その本人をお姫さまだっこしてることで心臓がばくばくだったけど、
そんなことを気にしてる余裕はない。
「いやぁ、
降ろしてーー!」
「待て佐藤ー!
美桜ちゃんを置いてけばかやろーー!」
廊下には美桜と西條先輩の叫び声だけがこだましていた…
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