「美桜」

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「で、なんでこの町にしたかってゆーと、 れいちゃんに逢うためだよ!」 『え?』 「いつも私が守ってあげてた男の子はどうしてるのかなって、 日本に帰ってきたら急に思い出が蘇ってきて…」 「だからせめて昔住んでた町にしたいってママにお願いしたの。 それで一番気に入ったのがこの家だったんだぁ」 『その時にはもう隣が俺んちって知ってたのか?』 「私もママも気づいたのは昨日だよ。 私なんて昨日までれいちゃんの名字が佐藤だなんて覚えてなかったし…」 …俺なんて名前さえ覚えてなかったもんな 「でもなんかすごいよね」 『なにが?』 「高校も、お家も、部活も、 れいちゃんと私全部繋がってるんだよ? これってすごいことだと思わない?」 『た、確かに…』 「…このままいけば昔の約束も未来に繋げられるかなぁ?」 『え?なんだって?』 「なんでもなーい♪」 『なんだよ? 気になるだろっ』    
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