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ケイ「…この病院に俺と同じぐらいの歳の女の子が入院してませんか?」
医者はカルテを見ながら答える。
医者「…あぁ。あやこちゃんの事かな。知り合いなのかい?」
ケイ「…いえ。そういう訳ではないんですけど…。あの子はなんの病気なんですか?」
医者「…ふむ。詳しい事はあんまり言えないんだけど、あの子は小さい頃から病気でね。調子が良い時は家に帰るんだけど最近はずっと入院してるかな。」
ケイ「…そうですか。失礼しました。」
そう言うとケイは病室へ戻った。
身支度をしていると…
…コンコン
ケイ「…はい。」
ケイは振り返らずに返事をした。
ガチャッ
ケイは振り向いて驚いた。
そこにいたのは昨日話しをしたあやこだった。
あやこ「…退院するんだって?…おめでとう。…それを言いたくて…。」
ケイは少し驚いた。
まさか来るとは思わなかったからだ。
ケイ「…どうも。あやこちゃんもお大事にね。」
ケイは無表情で答えた。
あやこ「…あのぅ。」
ケイ「ん?なんだい?」
あやこ「…また会えますか?」
ケイ「…さあ。どうだろうね」
あやこは少しうつむいていた。
ケイ「それじゃあ。」
あやこ「…うん。」
ケイは病院を後にした。
(あやこ「また会えますか?」)
その言葉がしばらくケイの頭の中から離れなかった…
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