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少女「私ね。小さい頃から病気なんだ。学校も行った事ない。友達もほとんどいないんだ。このままずっと病院から出られないかもしれない。…けど、いつか病気が治って外に出られるって信じてるから。だから毎日頑張ってる。病気から逃げずに戦ってる。けど、君は…」
少女は悲しそうな顔でこちらを見た。
ケイ「俺?」
ケイは必死に平静を装っている。
少女「君、辛そうだよ…。何があったか知らないけど、自分傷つけちゃ駄目だよ…。強がってばっかりじゃいつか疲れちゃうでしょ?」
ケイは無表情で答えた。
ケイ「大丈夫だよ。俺は強いから。」
ケイはまた嘘をつく。
少女はじっとこちらを見ている。
少女「君は本当にそれでいいの?ずっと強がって、自分隠して…」
少女は悲痛な表情をしている。
ケイは疑問に思った。
なんで初めて話すのにここまで心配するんだ?
なんでわかるんだ?
ケイの頭の中は混乱している。
少女「自分に嘘をついてる人なんて大嫌い…」
ケイは無表情で答える。
ケイ「俺は人に好かれようと思ってないから」
ケイはそう言うと女「…私あやこ!!…君は?」
少女は遠ざかって行くケイに言い放った。
ケイは立ち止まり、
ケイ「…ケイ」
ケイは振り返らずに答えた。
あやこ「…ケイ君。また話せるかな。」
ケイ「明日、検査結果が良かったら退院だから。」
あやこ「…そっか。」
ケイは病室に戻り、ベットに横になった。
ケイ(あやこって言ってたな…。病気って言ってたけど、どんな病気なんだろう…)
ケイは自分以外の人の事を考えるのが久しかった。
ケイ(…あの人、ナオキと同じ様な事言ってたっけ。…空か…)
ケイは空を見ていた。
ケイ(ナオキ…。会いたいなぁ…)
何故かケイは急に寂しくなった。
…コンコン
看護婦「おはよう。もうすぐ検査するからね。」
どうやらいつの間にか寝てたらしい。
…寝た?何故寝れたんだ?
ケイは訳がわからないまま検査に向かった。
医者「…まぁ、怪我の方はすっかり良くなった様だね。退院しても大丈夫だ。」
ケイはあやこの病気の事が気になっていた。
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