45人が本棚に入れています
本棚に追加
不安そうに見守る神楽を見ると
無性に苛立つ
「神楽はあの栗毛がすきなの?」
はっと我に返り紅牙をみる
昔と同じ…
やはり変わっていない
怒ると手段を選ばない…
その瞳をみてつい
ビクッと怯えてしまう
「ねぇ…」
低い声
「違う!違うアル!あんなサド好きじゃないネ!」
必死で否定する神楽
かわいいなぁ…
昔と変わっていない…
その眼差しも
笑顔も声も性格も…
俺にとって太陽みたいな存在…
神楽…好きだよ?
俺はこんなに君を愛していた…
もっともっと強くなって…
君を守れるように
君のお兄ちゃんより強くなって…
帰ってきたよ?
君は僕を好きじゃなかったの?
神楽…
僕は嘘つきが大っ嫌いだ
それくらい…
知ってるよね…
知ってるよね?
嘘なんてつかせない
俺の前だけでは嘘なんてつかせない
たとえあの栗毛が好きだったとしても俺は奪って見せる
それが無理なら―…殺しちゃえ
最初のコメントを投稿しよう!