お前がいるから俺がいる

2/5
前へ
/27ページ
次へ
「そ…ご……」 意識を落としていた神楽がうっすら目を覚ます 「よかった神楽ぁ……沖田が居なかったらお前今ごろ…」 目の前には銀八がいた 「せ…先生!サドは?!サドは!!?」 「やぁ、神楽…目…覚めちゃったか…あーあ、栗毛がロスタイムつくっちゃうからだ…」 「うっせぇ…」 沖田は 既に口から血が出ていた 紅牙も洋服は乱れ 所々痣になっていた ガシッッ! 「ぅっ…!」 右腕を捕まれた とても強い力で… 今にも骨がおれそうだ 「……て…やめてぇェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!」 銀八を突き放して後ろから紅牙にしがみつく 「これ以上……私の大切な人…っ…く…奪わない……でヨ…ひっく……兄貴も……サドも……こうちゃん自身も……」 そう、神楽の兄神威は、紅牙に敗れてから神楽とは顔を会わせてくれないのだ 「…ろ…やめろ…チャイナ……そいつから…離れ………」 「……俺…自身……?神楽は面白いね…俺は俺だよ?神楽から俺を奪った?ははは、変なの…」 あれ?コイツ…さっきと違う? 手の力も若干震えて… 「違うヨ…こうちゃんは…私の好きなこうちゃんはこんなんじゃない!もっと優しくて…強い男の子アル…」 涙がポツポツ神楽の頬を伝う。 「……!っ…!」 「なめんなよ!」 沖田が紅牙を突き飛ばし 床に倒された紅牙の上にのり 肩を掴む 「あんたの負けでさぁ……ハァ…ハァ…」 「…」 紅牙は 諦めたように目を閉じた
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加