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「そ…ご……」
意識を落としていた神楽がうっすら目を覚ます
「よかった神楽ぁ……沖田が居なかったらお前今ごろ…」
目の前には銀八がいた
「せ…先生!サドは?!サドは!!?」
「やぁ、神楽…目…覚めちゃったか…あーあ、栗毛がロスタイムつくっちゃうからだ…」
「うっせぇ…」
沖田は
既に口から血が出ていた
紅牙も洋服は乱れ
所々痣になっていた
ガシッッ!
「ぅっ…!」
右腕を捕まれた
とても強い力で…
今にも骨がおれそうだ
「……て…やめてぇェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!」
銀八を突き放して後ろから紅牙にしがみつく
「これ以上……私の大切な人…っ…く…奪わない……でヨ…ひっく……兄貴も……サドも……こうちゃん自身も……」
そう、神楽の兄神威は、紅牙に敗れてから神楽とは顔を会わせてくれないのだ
「…ろ…やめろ…チャイナ……そいつから…離れ………」
「……俺…自身……?神楽は面白いね…俺は俺だよ?神楽から俺を奪った?ははは、変なの…」
あれ?コイツ…さっきと違う?
手の力も若干震えて…
「違うヨ…こうちゃんは…私の好きなこうちゃんはこんなんじゃない!もっと優しくて…強い男の子アル…」
涙がポツポツ神楽の頬を伝う。
「……!っ…!」
「なめんなよ!」
沖田が紅牙を突き飛ばし
床に倒された紅牙の上にのり
肩を掴む
「あんたの負けでさぁ……ハァ…ハァ…」
「…」
紅牙は
諦めたように目を閉じた
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