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「なぁ先生」
不意に考えごとをしていた俺に高杉が話かけてくる。
だけど、俺の方をコイツはみない。
「何?」
「黄昏時の別世界ってしってっか?」
?
何だよそれ?
いきなり何言い出してんだ?
「何いってんのお前?」
「黄昏時は、人を惑わせ人を別世界への扉へと誘うんだとよ…」
何で今こんな話を?
「へぇ…怖いな」
「だから黄昏時は嫌われる。こんな綺麗な空をしてやがんのに…悲しくねぇか?」
新手の詩人ですかコノヤロー
「あぁそうだな、本当に高杉お前大丈夫か?」
「……………」
押し黙る高杉。
「先生、たまには下の名前でよんでくれねぇか?」
そういってやっとこちらを向いたと思ったが、苦笑いをしていた。
その顔は気に入らない。
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