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優真「一、嘘は気持ち悪いよ」
俺「こんな所にいたか、嘘は人間のたしなみみたいなものだ」
大きな瞳から涙が溢れている、やっぱり人形なんかでは無い。
俺「本当の事なら俺が聞いてやる、優真がスッキリするまで聞いてやる」
優真「うん…うん…、ありがとう…」
優真はなるべく聞こえない様に俺の胸に顔を埋めて言った、俺はその間に頭を撫でてやる事しか思い付かなかった。
~*~
俺「やっとお昼か…」
長く退屈な授業が終わり昼休みになる、朝は色々と忙しくてお弁当は用意していない。
俺「学食でも行きますか…」
菖「食べる相手もいないのね、可哀想に」
自分のお弁当を食べている菖は皮肉に笑う、ことある毎に何か言ってくるのは寂しいからだと言う話がある。
俺「じゃあ誰か誘うかな…」
優真「一、お弁当…食べる?私の作ったの…いる?」
クラスのほとんどの人が固まる、俺に注目が集まった。
俺「嬉しいなぁ、お弁当忘れた俺なんかの為に」
広いとられ方をする意味に逃げてみる、同情行為として見られると信じて。
優真「一は嫌いじゃないって言ってくれた、そのお礼でも足りないくらい…」
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