刺客の来襲

10/17
前へ
/60ページ
次へ
年齢不詳の元気な人が来た、明らかに知っている人物なのだろう。 *「12年振りかな、お姉さんの事覚えてる?」 俺「すいません、記憶は曖昧で…」 神業とも言えるスピードで優真を起こさずに隣のベッドに寝かせる、12年も前となると5歳くらいの記憶になる。 *「気にしない気にしない、私も昨日まで忘れてたから!」 元気に笑うのは看護師の佐伯和未(サエキナゴミ)さん、少なくとも12年も看護師をしているのは驚きだ。 和未「その様子じゃ…まだ記憶が壊れてんだね、もう一度言っとくけど記憶が飛んだりする病気だよ」 俺「俺…忘れてました…」 詳しい名前は覚えてないけど記憶がなくなる病気だった、命に関わる事ではないが2年以上前の記憶が取り出しづらくなる。 和未「普通の人間との違いがわかりにくい病気でね、本当にノーベルものだよ!」 楽しそうに頭を撫でて来る和未さん、少し上の先輩を相手してる様だった。 俺「俺の家族は…家族については知ってますか?」 和未「家族ね…、実の姉が生きているって所は知ってるかな」 両親は死んでいる、何故死んでしまったのかは知らないままだった。 俺「それって…」 和未「久しぶり、我が弟!」
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加