刺客の来襲

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思い出した親戚との暮らし、その時の家族になれない日々と重なってしまった。 俺「今は一人暮らししてるけど、叔父さんとかが家族になろうって言ってくれてた…」 優真「一、また教えてもらった…ありがとう」 頭の中のモヤモヤした気持ちが消えていた、優真に教えてるつもりでも自分が気付かされたりしているみたいだ。 入院はこの一日だけだったがえらく長い一日だった、屋上でカレーを食べたり看護師さんに怒られたり平和な一日を過ごしていた。 ~*~ 俺「久しぶりに清々しい朝だな…」 無事に退院し学校へ向かう朝、宇宙一平凡に欠伸をしながらの登校。 *「そこのあんた!」 何処で売っているのか疑問に思うくらいの風変わりなシスターの服の人がいた、背中には大きな十字架を背負っているから確実にシスターなのだろう。 俺「うちは仏教なんで失礼します」 *「違うつーの、道を聞きたいのよ」 シスターって職業はこんなしゃべり方はしないはずだがと思いつつ考え直す、聞くだけは聞いてみようと立ち止まる。 *「東ってどっち?」 俺「………………」 道ではなく方角を聞かれてしまった、落ち着いて答えるほど肝は座っていない。
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