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優真「そしてたくましかった」
俺「…………」
目眩がした、人生の終わりを感じてしまうほどの衝撃だった。
優真「意外と引き締まってて綺麗で…」
俺「止めてくれ…、頼むからそれ以上は…」
まともに顔が見れなかった、どんな表情で喋っているのかも見たく無かったからだ。
優真「………あっ、ご飯食べる?」
俺「………………」
人間は欲望に生きる動物だ、食欲に負けて足が勝手に動いた。
立ち上がるとズボンは制服のままだった事に気付く、再び目眩がした。
俺「頭…洗ってくれたんだな?」
優真「頭でカレーパン潰した…」
やはり聞かなければ良かっただろうか、安心と疲れが同時に襲って三度の目眩がしてしたまった。
優真「血を抜きすぎてフラフラする?」
衝撃的な事実をさらりと言ってくれる優真、話が迷宮に入って行ってる気がする。
俺「頭は切ってないみたいだが…」
優真「友達のチュパカブラに血を…」
左の首筋には細いとは言えない傷痕、信じられる事でもなかった。
俺「つまり、首筋に何かが刺さったんだな?」
優真「うん、歯が刺さった」
もしかしたら優真なりの安心させる言い方だったのだろう、首筋には言えない様な物が刺さったのと解釈した。
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