双子は双子であっても

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何で俺の家には変な人ばかり集まるんだろうかと考えてしまう、宇宙一平凡な俺の宇宙一平凡じゃない状況。 俺「何この最終回みたいな展開…」 アニメの最終回であり得る展開、最終回みたいな展開は正解が見当たらない。 菖「………で、何か言い残す事は?」 俺「早速遺言かよ、家族に会うのはまだまだ早いかなぁとか思ってたり…」 通学鞄の中からカッターを取り出す菖、女の子の鞄には色々入ってるとか感心してる場合ではない。 菖「家族…、あんた!思い出したの!?」 俺「………いや…まぁ教えてもらったと言うか…危ない、危ないからカッター握ったまま近付かないで…下さいませんか…」 カッターを握ったまま襟を掴まれると強盗に脅迫されている気分だ、殺されるかも知れないから迂闊には喋れないだろう。 菖「和未さんに会ったの?」 俺「お姉ちゃん…で良いのかわからないけど会ったよ、ほとんど何も思い出せなかったけどさ…」 早く切れば良いのにと言いながらイライラした様子で睨んで来るファイ、優真は相変わらずの無表情の棒立ちだ。 質問から解放されたのは遅刻ギリギリだった、忙しい一日は始まったばかりだ。 ~*~ 俺「もしもぉし、菖さん?」
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