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槍で壁に押し付けられた人物がゆっくりと動く、動く度に血が滴り落ちるのが見える。
諒「殺せ…殺せぇ!」
優真「………わかった」
優真の一言に驚きを隠せなかった、優真を追おうとしたが優歌に腕を掴まれる。
俺「止めないと!」
優歌「悪い事をするとこうなる、しっかり目に焼き付ける事が役目」
優真は落ちていた刀を拾い上げる、諒の持ち物の刀だろう。
刀を持ちゆっくりと諒に近付く、優真は縦向きに諒を一閃した。
俺「優真!」
一瞬だけ頭の中が真っ白になった俺は両膝を着いていた、目の前で殺人が起きたのだから仕方ない。
優真「楽になった?」
諒「くっ………殺せぇ!」
優真は刀で顔を覆う布とマントを切り裂いた、男だと思っていた諒は女の子だった。
優真「IDカードは破壊した、貴方は軍に戻れない」
諒「星一つの運命背負ってんだよ、成功しないなら死んだ方がましだ!」
再び頭が真っ白になっていた、気が付いたら拳銃を投げ付けていたのだ。
俺「無理して自分を演じるな、俺は星を救うアイテムなんかじゃない!他の方法で足掻くくらいの事を見せてみろ!」
自分でも何を言っているのかわからなかった、一つだけわかるのは何かを偽る諒の心だった。
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