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“リットランド”の中枢都市“ダガマ”。ここから、北に進むこと20キロメートルの所には、“ルウスト”という町がある。
町の東側は小さな森に覆われているおり、特に産業において目立ったものはなく、町に住む人のほとんどが顔見知りである程の小さな町である。
そんなルウストの町の最奥部である、町の子供達に“狼の森”と呼称されている森の中には、普通の一軒家と同じ程のサイズである――他と比べると、とてもそうには見えない小さなギルド、“平和への礎”が存在していた。
「…………」
今、午前7時を回った町に1人の女性がやってきた。
「おはようございます。ギルドマスター」
「おはようございます」
「お姉ちゃん、おはよう!」
「ええ、おはよう」
子供と散歩をしていた母親に、ギルドマスターと称された彼女は、その後も途切れることなく自分に挨拶をしてくる町の人達に笑顔で挨拶を交わしていた。
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