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「おはよう。毎朝毎朝、いつも早いのう」
「これは、イムさん。何時も我がギルドへの依頼ありがとうございます!」
全員と挨拶を終えた彼女に、1人の腰の曲がったイムという名の老人が声をかける。彼女は、イムに頭を下げながら、イムに会う度にやっている常の感謝をすると、イムは、それを笑った。
「なあに。こちらこそ、あんな依頼を承けてくれてありがとう。あんたの事は、こ~んな小さな頃から知っておるし。それに、隊員の“あいつ”が仕事が確かな事も知っておるしな。……さ! 早くギルドに行って“あいつ”を起こしてきてやっとくれ!」
「ありがとうございます。それでは……」
――たまには、起きていてくれると嬉しいんですが……
彼女は、最後に目線を反らしてそう呟くと、イムに一礼をし、再びギルドへと足を進めた。
彼女が、森へ入って10分が経過した頃、彼女の前に毎日見ている平和への礎が姿を現した。
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