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『……ッ!?』
『…え?嘘…あれ?』
やばい!!
こいつ…いつからここに!?
寝惚け顔で慌てる男
その様子を見ると、こいつもこの部屋で眠っていたみたいだ
『えーっと眼鏡眼鏡……あった!』
男はいそいそと傍に置いてあったガラス?の様な物を掛けると、再び俺を凝視した
『……え?あの…えッ!?銀…さん?』
訳の分からないことをごちゃごちゃと言ったかと思うと、暫く無言の後に今度は口をパクパクと動かしながら汗を流す
忙しい奴だ
此方を見つめたまま後ろへと後退る男
『かかかかか神楽ちゃん!!神楽ちゃん!!起きて!!』
急に男が叫ぶ様にそう言うと、男のすぐ後ろでもぞもぞと何かが動くのが見えた
その物体がむくりと起き上がり、眠そうに目を擦る
『新八ー…バタバタうるさいアル。バ●コさんかヨ…朝くらい落ち着いてろダメガネが…落ち着いてパンでも焼いてろダメガネが…』
まだ半分眠っているのか、ぐらぐらと左右に揺れつつ声を上げる
新『神楽ちゃん寝惚けてる場合じゃないよ!銀さんが…あのアレ…銀さんがああああ!!』
相変わらず男の方はあたふたとしながら俺と女を交互に見つめ、神楽と呼ばれた女の肩を強く揺すっている
その隙に俺は傍に置いてあった木刀へと静かに手をのばした
新『ちょ!!神楽ちゃん!!神楽ちゃんてば!!』
神『んー…何?銀ちゃんの玉が爆発して7つのボールになった?』
新『違げェェェェェェェ!!!どんな耳してんだ!!』
神『新八…どんなに嘆いてもそれはもう手遅れネ。銀ちゃんのシルバーボールは伝説のゴールデンボールになったアルよ』
新『いやだから違うっつってんだろ!!前ッ前ッ!!よく見て!!』
神『…前?』
と呟く様にそう言うと俺の方へと目を向ける女
その瞬間、まだ眠そうだった女の瞳が大きく見開かれた
神『銀ちゃん…?』
此方に向かい一歩踏み出す女
刹那
『来るなッ!!!!』
木刀を勢いよく掴み、刃先を向けた
驚いた様にピクリと動きを止める奴等を睨み付ける
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