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すると、私の言葉に反応した多数の天狗が天狗隊長の飛んでいった方角に探しに行ってしまった。
これで邪魔者は居なくなったな。
やっと住居の中へと入れる……。
私がそう呟きながら城に入って中を見てみると、見た目通りの広さをもつエントランスがあった。
真紅の絨毯が敷き詰められた床、緋石とオリハルコンの合金で出来た艶やかな淡い赤色の内壁。
内壁と外壁の間には温度調節、断熱、防音、対物、対魔等などの術式が張り巡らされ、城の割に快適な作りに。
自室は白と黒のツートンカラーで統一されていて、黒いベッドに黒い絨毯、白い棚に黒い机、窓についているカーテンは白色で、何気に扉も真っ白だった。
うむ、想像と希望通りの城だ。これで困ることはないだろうな。
そう私が感想を口にした時だ。
この城の門に取り付けられたインターホンの鳴った音が聞こえた。
それに反応して私は自室の扉付近に取り付けられた画面付きインターホンの受話器をとる。
これは一方的に相手を見れるから楽だ。
……え、妙に文化臭い……だと?
そりゃあ、そうだ。
なんせ私の世界では、既にステルス迷彩やマスドライバーといった技術が、一部の国によって作られてるからな、この程度の機械なんてとっくに作られていたよ。
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