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そのヒトガタは窓ガラスを派手に散らしながらゴロゴロと床を転がり、窓の反対側にあった壁にぶつかることで漸く止まった。
「いたたたた…………。」
「…………一体なんだ、お前は。」
私は呆れながらも散らばったガラスを指を鳴らして魔法を発動、一瞬で窓を元通りに戻しておく。
突撃してきたヒトガタは痛みが引いたからか、なんとか立ち上がっていた。
そのヒトガタの姿は、先程インターホン越しに見た少女、射命丸文だった。
「で、お前は何がしたいんだ…………。」
「いてて……。
と、私は清く正しく美しく!!がモットーの射命丸文です!
あなたが天狗の警備部隊の隊長を一撃で倒した外来人がいると聞いて飛んできました!!」
「確かに飛んできたな、文字通り。
あと、今外来『人』とお前は言ったが、私は人間なんかじゃない。」
「あやややや、そうでしたか。
それは失礼。
そんなことよりも、早速なんですが私にインタビューさせてくれませんか!?
普通の外来人じゃ、いまでは珍しくも何とも無いんですが、貴方みたいな始めっから力有るものが来るのはとても珍しいんですよ!
だから取材させてくれないですか?!」
ズズイッと私に接近してくる射命丸に、身を引きながら考える。
が、どちらにしろ近い内に紫から公表されることを知らされているので、非常に面倒ではあるが、射命丸文の急な取材依頼を受けることにした。
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