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そういうと紫は頭を押さえていた。
「どうした?」
「はぁ……貴方が規格外なのはわかっていたけど、あぁも簡単に結界を破られると、ね。」
「なんか、済まない……。」
「別に良いわよ。
今更結界の一つや二つ、貴方に破られたところで変わらないのだから。」
「そうか。
でも、破って通った際に自動自己修復術式と、不安定だったから強化術式を施しておいたぞ。」
「そう、それなら助かるわ。
貴方の術式なら信用できるしね。」
「そういってくれるとやった甲斐があると言うものだ。
ところでなんだが……。
私はここに来たはいいものの、何をしろというのだ?
特に目的も無く来たのだが……。」
私がそういうと、紫は手に持った扇子で口元を隠しながら何かを考え始めた。
少しすると、パン!と音をたてて扇子を閉じ、
「最近、外来人……外来人というのは外界から入ってきた人間のことよ。
その人間が、急にこの幻想卿に増加しているのよ。
まぁ、中には私が連れてきているのも何人かいるのだけれども。
まぁ、その外来人が最近調子に乗っちゃっていてね。
ある程度の恐怖と恐れを与えるのも兼ねて数減らしをしてもらいたいわ。」
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