47人が本棚に入れています
本棚に追加
「私…ようやく離婚が成立しました。
認知もしてもらえました。」
「…そうか。よかったな。」
「子どもは…例え子どもが望んでも、父親には会えません。
だから…父親に会いたいって思わない子どもにしなきゃならないんです。」
「…大変…だな。」
「実の父親に会いたくならないように…父親になってくれますか?」
「…え…?」
「ホントは断るつもりでしたが…この子が…望んだんです。」
「ホントに?ほ…ホント?」
「はい。妻は…しばらく遠慮ですが、子どもの親なら…。」
「いや…ウソでも嬉しい…。」
「部長…泣かないでください。」
「え?」
慌てて確認すると、部長も涙を流していた。
それを見て、また涙。
その日は、握手して、ご飯を食べて別々に会社に戻った。
・
最初のコメントを投稿しよう!