- 僕は -

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駅前の電話ボックスから、生気のない若者が茫然と出てきた。 今流行りの毛先を遊ばせ程よくセットされた髪型に、鼻筋の通った綺麗な顔立ち、透き通るような肌はよりその人のセンスを引き立たせる。 小動物のような可愛い彼女が大丈夫?と若者の顔を覗き込むが、それにも気づかない様子で浮かない表情のままだ。 彼女がふくれ、もう!と声を上げた拍子に我にかえり、ゴメンゴメンと爽やかな笑顔で生気を取り戻した。 それに安心し彼女も笑顔で仲良しカップルは幸せオーラ全開でカラオケボックスに入って行った。
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