第1錬§Vanished Sunshine§

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 んん~良い朝だ。なんかこう、気分がスカッとするね。  今日も空は……絶好調に真っ暗闇だ!  やったね。  あれから2ヶ月か……  フン。馬鹿共が、精々朝っぱらからランプを灯し、御近所さんどうし塊ながらヒソヒソと井戸端会議でもやってろ。  俺はってか?  勿論大丈夫ですよ?  この日の為に12年も前からせっせと街に出ては光石を原石ごと買いだめしまくってきたし、俺が拠点を置いてるこの森の中じゃ、狂暴化した魔獣が彷徨かないようにちゃんと聖域も用意した。  薪だって充分あるし、近くの小川も水が濁らないように掃除してきた。  金は……あんまり持ってないケド、街で暮らしてるんならともかく、此所はその郊外にある森の中。  正直、生活用品の少しを除けば案外不自由してない。  そしてその生活用品も、地下にごっそり貯めこんである。  俺1人がこの家で暮らしていく分には、後10年は周りが暗い事を我慢するならば何の支障も出ないだろう。  さて、今日もしがない1日、のんびり錬金術書でも読み耽りながら平和を享受するとしますか。
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