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「う゛…吐きそうだ…」
「マジか!?」
ツァイスが振り返って見ると真っ青な顔をして口を必死に押さえて女の子としてあるまじきな行為を押しとどめている
「よし!頑張れ!」
「…水」
懐からツァイスは水筒を手渡した
ノヴァは水を飲んで何とか吐き気を抑えた
「お前何でも持ってるな」
唇についた水を腕で拭き取りながら水筒をツァイスに返した
「ま、そなえあれば憂い無しってな」
そう言って水筒をおさめていると遠くから大きな足音がした
あの兵士達が巨大なドラゴンのような化け物を連れて来ていた
「まさか!」
「な…なんだアレ!?」
2人は信じられない気持ちで化け物を見ていた
「貴様ら魔物を…っ!」
「魔物?」
ツァイスの呟きにノヴァは答える
「ツァイス…お前達の使う魔法は科学魔法の筈だな?」
「あ、ああ」
科学魔法とはその場にある属性魔法を機械を用いて使う
ちなみに詠唱は要らずに本人の意思で使用が可能
「魔物は魔法で造られたものだ」
「ちょ…待てよ!魔法は絶対に使えない筈だろ!?」
そう、この世界は魔法は絶対に使えない
そもそも魔力がこの世界の住人達に無いからだ
だが…1つだけ例外がある
「秘石は全ての属性を秘めた石だ、それを使用すれば…」
「そうか!」
ギャャャャャア!!
鼓膜の破れそうな大音量の声がし、魔物は暴れだした
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