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―奴め…炎の属性を与えたのか
幸いなことにこの辺りは森がないので燃え広がる事はない
「それなら…!」
ノヴァは魔物から少し離れた場所で狙撃する体制に入った
「…!」
ツァイスはノヴァの意図を察し、魔物を出来るだけその場所に引きとどめていた
ガァァァァ!!
魔物はツァイスを掴もうと手を動かすと地面に突き刺さってしまった
「おらっ!」
ワニのようなその鼻先を踵落としで地上に叩きつけ、ノヴァに合図する
「今だ!」
合図を受けたノヴァはトリガーを引く
蒼い双弾が魔物をめがけて行く、それにツァイスは衝撃波を上乗せた
グギャャャャャ!!!
魔物に直撃し、苦しみながら消えていった
「はぁ~死ぬかと思った…」
ノヴァはツァイスに駆け寄り言う
「大丈夫か?」
「ま、何とか生きてる」
―オレ悪霊に取り憑かれんのか
ツァイスは昨日と今日の事を考えるとそう思ってしまう
「そうか、良かった」
ほっとしたその時何かが落ちる音がした
カラン
何が落ちたのかとそちらに向くと赤い石が落ちていた
ツァイスが広い上げて見てみる石の中には紋章が刻まれていた
「何だコレ?」
「ちょっと貸してくれ」
ノヴァの手のひらに落とし、まじまじと彼女はそれを見つめた
―この属性紋章や魔物…やはり奴が
ノヴァは眉を寄せて石を握り締めた
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