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「ただいま…ってまだ起きてないか」
あれから1日たった
ツァイスはあの宝石を売って少しの間だけはやっていける金は手に入った
―依頼はまだ達成出来てね―し、報酬もどこにあるのか…
ベッドに寝ているノヴァを見て呟く
「こいつが秘石の鍵か…」
自分も少し休憩しようと背を向けるとノヴァの声がした
「…お前秘石を探しているのか?」
「何か知ってるのか!?」
ツァイスは振り返り尋ねる
早くこんな依頼を終わらせたいという気持ちもあるのだが元々情報量がほとんど無いので小さな情報でも助かるのだ
「どうだろうな…」
ノヴァは起き上がりどこか遠くを見た
「………」
―多分こいつは何かを知ってる
ツァイスは昔から勘は強い方だ
こういう勘は外れた事は今まででない
「世話になった、私はもう行く」
ノヴァはベッドから降りてブーツを履いた
―私が目覚めたという事は…
ぐ~~!
バタン!!
「腹が減った…」
そう言ってノヴァはまた倒れた
ツァイスはその光景を見てため息をつき、倒れたノヴァを立たせて街に連れて行く
・ ・ ・
「お前…どれだけ食べるんだよ!!」
手頃な値段でうまい!、という人気の食堂でツァイスは高く積み重ねられた皿を見て言う
「おごって貰って悪いな」
ごちそうさま、と手を合わせノヴァは財布を逆さまにして残金を確かめているのを見た
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