************第5章************

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場所を移した後、俺は松田に耳打ちしながら 「昨日の放課後から真凛が居なくなった・・・人を集めて探せ!!」と指示を出した。 松田は俺の顔を見てビクッとした後、頭を下げると携帯を出し何処かに連絡しながら走って行った。 それを横目に確認しながら黒崎に向き直り 「昨日の放課後、真凛と一緒に学校を出たな!!その後どうした?」 と話を切り出した。 黒崎は何か期待していたのか笑顔だったが俺が聞いた事が欲しかった言葉では無かったらしく唇を尖らせ 「やっと私を見てくれたと思ったら・・・それですか??」 と俺を上目使いで見上げてきた。 この女は何を言ってるんだ・・・ 俺は苛立ちを隠さず 「・・・聞いた事にだけ答えろ!」 と怒気を含んだ声で言った・・・。 黒崎はビクッと硬直して固まった。 調度その時 「おいっ勝手に暴走するなよっ!?」 と俺の後を追ってきたらしい政光と亮輔が走ってきた。 政光は俺と黒崎を見比べた後 「金森から話しは聞いた。取り乱すのも分かるが少し落ち着けっ!!」 と俺の肩を叩きながら言うと、黒崎の方に向き直り 「龍人が怖がらせちゃったみたいで悪かったね。」 と優しく声をかけた。
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