薄紅色の悪魔

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「...ありがとう」 ふわりと微笑んだ 顔を見て分かった 「あんた、天使なんやね」 絵本でみた wが教えてくれて   憎 い 純 白 の 生 き 物 「そうよ、私はライ。」 すっと差し出された虚弱的な白さをしてる手 「よろしゅーに」 取り敢えず握り返しとく wに聞いてたより憎い感じはせーへん むしろ笑顔綺麗やし 下界では見ない姿に興味を覚えた 「槐ちゃん、ここはどこなの?」 窓に近寄り首をかしげた 「ずいぶん薄暗いところね、まるで下界みたいだわ ふふっ」 窓の外をみてライがそう言った 「みたい、やのーて此処は下界」 下界みたいな世界がいくつもあったらたまらんよ 「じゃあ槐ちゃん悪魔なの?」 唇が微かに震えたライ 「そーだけども」 あぁ、wの言うとおり天使は憎いかも知れへん 「どうしようっ」 悪魔だと知るや否や 唇は笑をうかべなくなり 目を伏せ時折ちいさく頭をふる 人間と同じ 怯えおののいた 負の感情を充満させる     あ ぁ 憎 い 。  悪 魔 の な に が イ ケ な  い ん? 「私たべられるの?」 「は?」 急に何いいだすんや... 天使なんて食べへんよ 「両親から聞いてるわ。悪魔は凄く凶悪で自分より弱いもの命を無配侶に貪るって」 あかん、突っ込みどころ満載やん 「それ間違いや、うちは天使なんか喰わへんし、自分より弱くても見境無く襲ったりなんてせーへんちゅうに」 まったく、なんで人喰わなあかんねん グロいわ気持ち悪いわ 天使ってなんちゅー想像してんねんっ!! 「ぇ、食べないの?」 「食べへんよ」 キョトンとしてるライ 本気で信じとったんやなー 「あんたアホやん、」 キョトンとしてるライを見て思わず爆笑してもーた だってアホなんやもん 「だって、下界には忌まわしの黒髏がいるって、沢山の人の命を食べた永久不滅の悪魔だって...」 キョトンとした顔のまま言葉を続けるライ 「なんやそいつ」
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