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さて
目の前の蛸ヅラ眼鏡が俺のとった行動に放心してる間に、少しこの学園の説明をしよう。
超金持ちな学園長が買い取った無人島に建てられた学園……それがここ厄界学園。ブルジョアめ……。
……まぁ、金に物言わせ完全に世界から隔離されたこの島は学園長のやりたい放題になっている。
入学者は完全ランダムの拒否権なし。身の安全は保障しない。学園長に逆らう者には制裁を。私がルールだ。
過去に逆らった者は島流しにされたらしい。なんとも怖ろしい限りだ。
だが学園長はそんなことをしても許されるのだ。許されてしまうほどの金持ちなのだ。
そしてその有り余る金を使ってできたものがある。
バーチャルリアリティー
それが仮想現実ゲーム。
とある漫画に影響された学園長が取り入れた前代未聞のシステムだ。
漫画と違うのは女の子が武器になるというのではなく、全員が全員武器を持つということ。超能力という名の武器を。
全く怖ろしいものだ……。さすがにこの島限定だが、あり得てはいけない能力を全員持っているんだ。
得る能力はランダムで、例えば俺の《罠を仕掛ける程度の能力》。そして蒼希の《風を操る程度の能力》《フラグを操る程度の能力》。蒼希のように1つ以上持つ者もいる。
発動条件は簡単で一度「能力発動」と宣言し、戦闘モードに入り「技名」を口にするだけだ。
さっきの俺達のようにな。
とまぁこんな感じで、この能力のせいでいろいろと凶悪な学園になってるわけだが……それはまたいずれ。
「わ、わ、わ、私を脅すというのですか!? PTAが黙っちゃいませんよ!?」
ヅラ眼鏡が意識を取り戻したようだからな。
フフフ。さて、取引の時間だ。
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