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「PTAが怖くて乗っ取り計画なんかやってられるか!」
単刀直入にぶっちゃける俺。
てか学園長支配のこの学園においてPTAなど飾りにすぎねーし。真に怖きは学園長だけだ。
しかし……そんなことも忘れそれを口にしたヅラだ。そうとう焦ってるな。これは取引しやすい……絶好のチャンス。
蒼希もそれがわかってるのか、一歩前にでて口を開く。
「ねぇ先生。私は改造に関してはあらゆる分野にたけてるんだよね」
「そ、それがどうしたというのです!? それよりも乗っ取り!? 正気ですかチミ達ーー」
「システム改造。さすがにこのゲームは改造できないけど、私はネット関連のシステム改造もできるんだ」
蒼希はヅラの言葉など本当に聞いていないかのように、ゆっくりと学園長のっぽい豪華な机に置いてあるパソコンに近づき、カタカタとなにやらしだす。
「例えば……カタカタ……この島全域にあるあらゆるモニターに……カタカタ……さっきの写メを……カタカタ……公開するように……カタカタ……今あるそれに近いシステムを改造することも……カタン!……できる」
蒼希はくるっとパソコンの向きを変え、ヅラに見えるようにし「どうですか?」と笑みを向けた。
茹で蛸状態だったヅラは真っ青に変色しガタガタと震えだした。変色するとかまさか蛸の生まれ変わりなんじゃね? とくだらないことも考えつつ俺は蒼希の隣に移動し、それを口にした。
「さぁ、フェアな取引といこうじゃないか」
どこがフェアだというツッコミはノーサンキューだぜ。
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