夢枕

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「ぅわ~くっさぁ~!!」 ひどい匂いがたちこめる。 「ん?なんだありゃ?変なヘルメットの中にいますよ!死んでなければいいんですけどね…」 台所から部屋を覗いた家主が口元にハンカチを押し当てながら、困ったように笑う。 白い手袋をはめた警察が、慎重に近づく。 隣のババアは、ドアの手前で中を覗っている。 「汚物まみれだな…こりゃ、ダメかもな…」 警察が、軽く体をゆする。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「おい!!!生きてるぞ!!救急車!早く!おばちゃん!救急車呼んで!」 警察が慌てて怒鳴る。 遠くから救急車のサイレンの音がした。
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