夢枕

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ピッピッピッピ… ピッピッピッピ… なんだ。ここは。 夢枕の中か? どうやら病院らしぃな。 病院の設定か。 美人ナースとか登場で、あとはムフフなわけだな… 「あ、気がついたみたいよ!お母さん!」 白衣を着たナースが俺を見つめている。 あ。マリアじゃん。 今度はマリアがナースの設定なわけ?いいねー。 「田中さん!!わかる?岩崎ですよ!田中さん!」 …岩崎?隣のババアか… なんで俺の夢の中にいるんだよ! 出てけよ! 「お母さん…。そんな急に大声出さないでよ。病院なんだから、もう少し静かにしてったら…」 小声でマリアが言うのが聞こえる。 「だって麻里子。この子、あたしの恩人なんだよ…。こんないい子、いないよ?あっ!まぶたが動いたよ!」 俺はうっすら目を開けた。 「わーかーるー?田中さん!岩崎ですよー!わーかーるー?」 まだいやがった。 ババアめ。 「アタシ、先生呼んでくる!」 あぁ… 俺のマリアが遠ざかっていく…
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