総合部活戦争開始

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―…とにかく、だ。 その高木 勇馬。 異質な波動を放っている少年を探そう…というより、どうせ高木の居る場所も、把握済みなんだろう?美里。 「そうね。付いてきなさい」 美里は当然の如く、高木の居場所もやはり把握していた。 これはもうなんていうか、人脈とか交友関係なんて関係無いだろう。 美里に俺と稲葉、長嶺は何も考えずに、美里の後を忠実に付いていった。 中庭を抜け、踊り場を抜け、 そして、辿り着いたのだった。 ―…家庭科室。 「…おい、美里よ」 「何?」 「高木はここにいるのか?」 「多分ね」 …高木って帰宅部の筈だろう? それなのになんで、こいつも学校に素直に登校してきているんだよ!? 美里が勢い良く扉を開けると、やはり鍵はかかっておらず、すんなりと開いた。 「…高木」 家庭科室の中には、一番前に調理の手順を説明する為のスクリーンが設置されていて、6人ぐらいが広々と座れる机が8台、ある。 その一番前の席に、高木らしき人物はいた。 なんだろう、見た感じ真面目そうな雰囲気だけど、クラスで委員長とかやってそうな感じの。 「…天月先輩?」 「よ、久しぶり」 高木は手元でゲームをピコピコと弄りながら、こちらを向いた。 ―…なんだ、案外端正な顔してるじゃないか。 爽やかメガネって感じ。 「なんですか、そんなにゴキブリのようにゾロゾロと」 「なんだとコラァ!!」 「落ち着きなさい。稲葉君」 「あっ、うん」 「貴方の背中には死神が見えるわ…死ね」 「黙りなさい。愛ちゃん」 「わかったわ」 「・・・・・」 …ちょっとお前ら、素直過ぎやしないか? 美里に言われれば、そんなに早く言うこと聞けるのな。
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