プロローグ(現実世界)

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『昔の人は、実物より想像の方が何倍も大きくて、何倍も美しいことを経験から知っていたのね』 とは、とある少女の言葉だ。 そんな風流で、雅だった自分の祖先達の考えも理解出来るが、月とゲーム内の美少女は違う。 こちらが問いかけても何も答えてくれず、手を伸ばした所で、決して触れられないという点では共通しているが。 と、薄くら闇部屋の中で、自己を正当化しながらも、俺はゲーム画面をフルスクリ-ンからウィンドウモードに切り替えて、現実世界での時刻を確認した。
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