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「かーめーはーめー……ん?」
掌に気を集中させようと思った時、前方にキラリと光る物を視認した。
俺はしゃがんで足元を見る。
舗装されたばかりの道路は埃はいっぱい落ちてたが、ゴミは落ちていない。
「髪の毛だ……」
俺は前方を見る。
どうやら、歩いていったアベックの片方が落としていったものらしい。
「呪ってくれってことですね。わかります」
髪の毛を右手でつまんで、一分ほど呪ってやった。
「俺の名前ははざま……」
「間専売ー! お、独占的利益。間淫売ー! おお!! ビッチになってしまった!」
またしても後ろから声。
しかし、どうやらその声は俺の名前を呼んでいるようだ。
「うるさいよ」
「おはよーござまーす。間おっぱい!」
すげー爽やかに下ネタで挨拶してきやがった。
「楠木か」
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