第一章

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「かーめーはーめー……ん?」 掌に気を集中させようと思った時、前方にキラリと光る物を視認した。 俺はしゃがんで足元を見る。 舗装されたばかりの道路は埃はいっぱい落ちてたが、ゴミは落ちていない。 「髪の毛だ……」 俺は前方を見る。 どうやら、歩いていったアベックの片方が落としていったものらしい。 「呪ってくれってことですね。わかります」 髪の毛を右手でつまんで、一分ほど呪ってやった。 「俺の名前ははざま……」 「間専売ー! お、独占的利益。間淫売ー! おお!! ビッチになってしまった!」 またしても後ろから声。 しかし、どうやらその声は俺の名前を呼んでいるようだ。 「うるさいよ」 「おはよーござまーす。間おっぱい!」 すげー爽やかに下ネタで挨拶してきやがった。 「楠木か」
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