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「ったく! お前と話してるとと心臓に悪いんだよ! まあ、そりゃ過去の経験から学習しない俺も悪いけどっ! いや、そもそも変な冗談言った俺が一番悪いんだけどっ! 見てくれも心も俺は悪いけどっ!」
「とって二回言いましたね。そんなことはねーですよ。先輩は凄い人です。俺が一番良く分かってます」
「ちがくて、なんでお前はそうなんだよ! 俺の冗談をいちいち間に受けるな!」
「先輩の命令とあれば、俺はなんでもしますんで」
「そーいうとこだよ! なんだおめーは! 俺のこいぶ、恋人か!」
「先輩噛みましたね。いえ、そういうつもりは毛程もないんですが…伴侶になりたいとは思ってます」
冷気が! 冷気が漂っておる! ぞわぞわと背中を毛虫が這うような不快感に襲われた。
「お前とはもう付き合ってられん!」
俺は肩を怒らせて立ち去ろう、としたんだけどなあ。
楠木が叫ぶのはそれより早かったんだなあ。
「そんなら肉槐して下さいよ俺を! それで先輩の気が済むのなら! ええ、どうぞ! ほら早く! バラバラにしてコロッケでもミートボールでも作って食べて下さいよ!!」
いつの間に取り出したのか、楠木はカッターナイフを手に持っていた。
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