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学校をふけて街に遊びに行くわけにはいかない。
というか、警察が怖くていけない。
足を運ぶ場所はいつも決まっていた。名も無い湖…。
ごめん、かっこ付けただけだ。本当はちゃんとした名前があるんだろうけど、俺が知らないだけです。
俺にとって学校という共同体は、決して居心地の良い場所では無かった。
様々な悪評が流れている。
曰わく、変人。曰わく、奇人。曰わく、クールぶって勘違いしてる痛い人。これは正しい。曰く、オタク。これも正しい。曰わく、ホモ野郎。
断じて違うが、四六時中側に楠木が居て、年がら年中あの調子で騒いでいれば、周りからそう見られるのもなるほど頷ける。
それを敢えて止めさせないのは、奴が欺瞞だらけの煩わしい人間関係から、俺を守ってくれる防波堤にもなっているからだ。
悪評は俺を包む結界だった。
そのお陰で俺は優雅に孤独に過ごしているという訳だ。
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