プロローグ

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少しだけ、悪い夢を見ていた気がする。それは昔の、中学校での記憶だ。 あの日から、三年が過ぎていて、その間に、俺はまったくと言っていいほど変わってしまっていた。 特定の友人も持たず、もちろん恋人も居ない。 一人で、ずっと一人で過ごしていた。 たまに孤独を感じることはあったけれど、それを埋めてくれたのは、美少女ゲームだ。 作り物の世界の中には、きらきらとした希望だけがあった。 それでいい。 それだけでいい。 今日も俺は、新作のゲームをひとつ買い込んできた。 『Rainbow Girl』 俺がこれから溶けていく、新しい世界の名前だった。
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