ラストノート

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息を吸い込むと、彼が置いて行った時には強く香っていたラストノートが、Tシャツから消えかけているのが分かる。 今にも無くなってしまいそうなその香りは、彼が出て行ったばかりの私の部屋も占領していて、私の中の彼の存在の大きさを物語っているかのようだ。
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