第3章 思い出した気持ち

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火照った顔に、夜風が気持ちよかった。 って、前にも思ったような気がする。 「星影さん、かっこいいな~。モテるだろうな~」 そう口にしたのが、すごく違和感を感じた。 以前の私だったら口にはしないような台詞。 でもその違和感が、なんかおかしかった。 くっくっくと笑いながら歩いていると、通り過ぎる人々が変な顔して見ていた。 一瞬、真顔に戻してそっぽを向いたけど、結局けらけらと笑い続けていた。 (私って笑い上戸だっけ?) 笑いながらそう思ったけど、きっと違う。 私はハルに守られている。 そう思っている。 ただ、それだけ。
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