第1章 10月

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木の床なのにその足音はあまり響かなかった。 意外としっかりした造りみたい。 私は、やはり白壁の明るい雰囲気の店内を見渡した。 窓の大きさは普通なのに、光が室内で広がる感じ。 所々にある柱は窓枠と同じ濃い茶色だった。 天井にも柱から続く茶色い梁があり、柱と梁は斜めに支えが付いている。 柱には小さなランプが付いていて明るい店内をさらに明るく見せている。 私がこんなに周りを観察する事は、日頃、めったにない。 今日は、きっと特別。 日常が日常ではなくなったから、いつもより少し周りを見ようとしてるのだろう。
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