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家路の途中立ち止まると、秋の雲一つない高い空を見上げた。
そうでもないのに眩しさを感じて、目の上に手をかざした。
青い中を白い点が列をなして横切っていく。
視線は無意識にそれを追う。
見えなくなると、深呼吸。
大きく息を吐き出した。
腕時計を見ると、まだ15時前だった。
帰るにはちょっと早い……
もう少し先に行けば公園がある。
そして、バッグの中にはデジタルオーディオプレーヤーと文庫本が入っている。
急ぐ理由はない。
私はいつもよりのんびりと歩き始めた。
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