黒を這う手、掴むモノ。

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「…クナイを投げてきた相手が判明した。今晩にも行動しようと思うのだが…柊、お前も来るか?」 「私?」 「ちょっ、斎藤はん!?」 「山崎さんは黙っていてくれ。…柊、どうする?」 どうするっていきなり言われてもなぁ…。 でも。 此処に、新撰組に来て以来。私はまだ『答え』を見つけていない。 自分に何が出来て、何をしたいのか? 見極めるためには動く必要がある。 これは『良い機会』なのかもしれない。 それに… 「物陰から他人に刃物投げつけちゃう馬鹿者共…引きずり出せますか?」 「あぁ。恐らくお前に怪我を負わせた輩もいるだろう」 「行きます。行って、全員二度と男の子になれない様に潰してやります!?」 「何を潰す気や!!!女の子がんな事口走ったらあかんから!?」 「その意気だ、柊」 「斎藤は―――んっ!?煽ったらあかん!」 「?」 「大丈夫です。私こうみえて、上手いんですよ?潰すの」 「…………鬼かあんさん?」 引きつり笑いの山崎さん、声援をくれる斎藤さんを他所に、私は決意を胸に抱く。 私の足を傷付けた奴。必ずや懇切丁寧に潰してやる!?と。
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