黒を這う手、掴むモノ。

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「へぇ、存じ上げます。…まぁ、あまり良い噂は耳にしまへんが」 「知っているなら話が早い。新撰組とはね…………………………………………………………………………………………………」 新撰組への罵倒を黙って聞くこと小一時間。よくまぁすらすらそんだけ悪口出るもんだ。 さっきからこめかみの辺りがぴくつく…。 無茶苦茶言い返したい!!返したいけど、それはやっちゃいけない…。 全てが水泡に帰すからね。 山崎さんは「まぁ…」とか相づち打ちながら男の言葉に同意を示す。 凄いなぁ…私だったら頭突きをかまさずにはいられないよ! 斎藤さん…この場にいなくてよかった。多分あの人も耐えれない。 瞬きした後には全員斬り伏せてそう。 今回の目的は『一網打尽』。 だからこんな下っぱ一人ニ人を斬ったところでは無意味。 それさえなければ斎藤さんといわず、私自身の手で人災というか、制裁加えるんだけど…中々難しいものですね。はい。
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