プロローグ

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濃紺色のジャケットに袖を通し、赤いリボンを装着。 3年間着続けてきた制服だ。 だがそれも今日まで。 今日、卒業式を終えれば二度とこの制服に腕を通す事は無い。 何となく寂しく感じるが、まぁ仕方ない。 時間は止まらないし、戻らないのだから。 本日二度目のため息をつき、私は朝ご飯を食べに部屋を後にする。 頭の中は、友人達との別れや卒業式という悲しくも輝かしい晴れ舞台ではなく、これから待ち受けている現実で占められていた。
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