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「なんですかイギリスさ…」
イギリスさんの呻き声に導かれて居間らしい部屋に辿り着く(この家広すぎっ!)と、そこには地獄が広がっていた。
「………これは…」
「ま…り……やっと…来た…か」
そこには、今にも吐きそうなイギリスと、起き上がってすらいないアメリカ、そして…
「あ、茉亜理!!こんにちはなのですよ!」
「シーランドさん!何であなたがここに!?」
イギリスを楽しそうにツンツンつついているシーランドがいた。
「近くに用事があってきたですよー。そしたら眉毛野郎が酔いつぶれてるって聞いてその情けないザマをみにきたのですよ!」
「誰が…眉毛……野郎…だ…っ!!………うぇっ」
「うわっ!!無理しないで下さいよイギリスさん!ここで吐かれても困ります!!シーランドさんもつつくのはやめて下さい!」
私は青くなって言った。ここで吐いたりされても困る。てかやめてほしい。
「なんか茉亜理最近日本に似てきたですね…。……しょうがないです、シー君も眉毛の汚物なんか見たくないのですよ、やめてあげるのです」
シーランドがツンツン攻撃をやめると、イギリスは少しばかり顔色が良くなったようだった。
「はぁ…………イギリスさん、レモンと蜂蜜ってありますか?」
「レモン…はイタリアがこないだ…もってきたのが…ある…し…蜂蜜は…うちで…取れたのが…あるな…」
「茉亜理、なにするのですか?」
シーランドが目を輝かせた。
「まぁ、見てて下さい。…イギリスさん、ちょっと台所借りますよ!」
私は少しだけ口角をあげると、居間と続いていた簡単な造りの台所に向かった。
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