運命〈はぐるま〉噛み合い、運命〈ゼツボウとキボウ〉動き出す。

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「適当に読んだりなんかしない。最初から最後まで二回は読むし――これは癖なんだけどね――、感想も、正直に伝えてあげる」 それ結構、普通だよな。 「それは屁理屈なのか? 理屈ですらないのか? 俺には、はっきりとした判断が下せないんだが」 「どっちでもないんじゃない? ……読ませてくれるの?」 はぁ……。 「あー、あー、はいはい、分かったよ。明日三つとも持ってくるともさ」 全く、こういうのは苦手だ……。 ただし、と前置いて、 「なんで読みたいのか、それが知りたい」 「それが条件? そうね……、自分と同じくらいの年齢の人間が、文体として、物語や人物をどのように表現するのか、興味があるから、かな」 少し考えるように、ゆっくりと言葉を言っていく。 ……ケータイ書籍とか漁ればいくらでも読める気がするんだが。 まあ、そういうのは委員長には似合わないかも知れない。 「ん、ん。ま……、十分か。じゃあまあ、明日持ってくるさ」 「うん、よろしくね」 家の方向が大きく違うので、正門で別れる。 .
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