落符「これも一つのエピローグ」

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「う………ん?  ここは一体……?」 太陽が南中する時間帯。 壮大な向日葵畑の中で横たわりながら口を開く"人間"。 先ほどまで眠っていたらしく、半開きの目を怠そうに擦っている。 「確か俺は"落ちて"…それから……?」 寝かせていた体をゆっくりと起こし、辺りを見回しながらそう呟く"人間"。 するとある一点で視線を固定し、その場所を凝視し始める。 その目線の先にあるのは大きな花のようなデザインの白い日傘――ではなく、それを持って静かに佇む一人の"少女"。 纏う赤いベストと淡い緑色の髪がそよ風に靡き、それに伴って舞い上がった向日葵の花びらが"少女"の存在を際立たせている。 「十年ぶりの…"外"……」 その場所から目線を外し、体を先ほどと同じように寝かせながらそう呟く"人間"。 その視線は真っ直ぐに空を射貫き、"何か"に思いを馳せているのが見て取れる。 しかし5秒も経たぬ間にその目は閉じられ、ただ"時間"だけが流れていく。
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